菊地留です。
ワシントン公演から帰国して4日経ちましたが、今回の旅は私にとってとても意味深いものだったからか、未だ頭がぼーっとした状態です。
振り返ってみると私の心の中は、静寂と極端に噴き出す感情が交互に現れる五日間でした。
50人ちかくの人達と合唱をし、聞いてくれるたくさんの人がいる場であっても、私はもう一人の私とだけ接しているような感覚だったように思います。
ふたりの私が透明な幕に包まれて、他者や環境の中にいる。そんな感じ。
そんな状態にスイッチが入ったのは、成田空港で出発当日のフライトが台風で欠航になり、空港の
地面に寝袋で宿泊することになった日の翌日のことでした。
沢山の仲間が同じように空港泊になったのですが、航空会社に翌日のフライトには全員乗せてもらうよう何度もなんどもお願いをしてくれたのですが、ほとんどの仲間が乗れたのにもかかわらず、私は乗れませんでした。
そして自宅に一度帰って次の日出直すと決まった瞬間、私の心の中に激しい怒りがこみ上げてきました、「なんで私は乗れなかったのか!」「せっかく成田まで来たのに」仲間外れにされたような悲しみ、期待していたことが叶わない恥ずかしさが、お湯が沸騰するように体の中が怒りでいっぱいになりました。
もう行きたくない!やめたい!
とまで思うほどの怒りでした。 でも、その怒りはぶつけるところはないんだ、私が私自身で向き合うしかないと決めた時から、二人の私の世界に入ってしまいました。
自分は今回の旅で何をやり遂げたいのか?
どんな気持ちを歌に乗せたいのか?
何を伝えたいのか?
この旅に参加すると決めた自分の気持ちを思い返し、湧き上がる感情を受け入れていきました。すごく胸が痛かったけど、感じようとしました。
でもね、感情というのは不思議なもので、向き合い感じようと心に決めると自分の外側にポッとあらわれて冷静に見つめることができるんだなあって初めて感じました。
こんな状態から始まったワシントンの旅。
滞在が短くなり、内容も凝縮され、ただひたすらやろうとすることに真っ直ぐに向き合う。
ほんとそれだけだった。
短い中にも周りに反応し、また見つめてやらないといけない感情も沢山出てきた。
自分を責めたこともあった。
何が得られたかなんて説明は出来ない。特に達成感もない。
でも、私の中は満たされている。 深い部分が満たされている。
この感覚、気持ちいいなあ。長〜く続きますように。
本当の自分と繋がる道案内人 菊地 留(りゅう)
「これから私はどう生きるの?」 体や役割の変化によって、 揺らぎと不安やモヤモヤが押し寄せる。 何か分からないけど探し続けてきた。 私がやらなきゃって頑張ってきた。 心の重荷にサヨナラして、 楽しく自分らしくいきませんか?
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